弓をまっすぐに動かす(その7)練習方法あれこれ(その2 イメージトレーニングで弓先をまっすぐに動かす)

 

移動する練習はイメージトレーニングでやるとうまくいきます。

 

1. 終点での体(背中・肩・肘・腕・手首・指など全部分)の空間での位置を「3D」画像として覚えます。その時に感じる体の様子も覚えます。

 

2. そのイメージを頭の中に残したまま、体を出発点に戻します。

 

3. 体が自ら、出発点から一瞬で空間をワープするように終点へ移動します。

 

 フィニッシュの形からまるで動画を逆再生していくように、まずは1区間づつ練習します。

 

 

 

 では、 具体的な練習例をあげてみましょう。

 

全弓をまっすぐに動かす練習をするときは、「弓先」「弓の真ん中より少し先から真ん中」「弓元」の3つの区間に分けてそれぞれ別に練習します.

 

 

「弓先を「ダウン弓」で真っすぐに動かす練習をしようとしている時」を例にします。

 

 

 

1. まず初めに、その動きの最後で「体の各部分がどのような形になっているか」を確認して、その形をつくります。ここでは弓先へ移動する動きを練習するので、弓の一番先を弦の上に正しく(まっすぐに)置きます。

 

するといままで何も無かった空間に、「腕の先に弓を持つ人間の体」が存在することになります。

 

 

2. そしてその態勢での体のすべての関節、筋肉の様子をイメージとして覚えます。

ここの関節がこれくらい曲がっている とか

ここの筋肉がこれぐらいしんどい とか

具体的に自分の体を観察します。

 

 

3. 弓が弓先にいる時のあなたの体全体が、空間に(3Dパズルのように)はまり込んでいると思ってください。弓先を構えたあなたの体が、氷に閉じ込められているイメージです。

 

 

4. いまから弓をスタート位置(弓先から15cmくらい)まで戻します。が、その動きを自分の脳には悟られないように、頭の中では「弓先で弓を構えている私とその時の感覚」を強くイメージし続けてください。

 

頭では「私は今、弓先に居る」をイメージしておきながら、手だけ そぉっと スタート地点に戻します。

 

腕を戻しても、実際に腕がある所より右側の空間に、あなたのもう一つの腕の形とそこにある腕の関節の曲がりや筋肉の負荷をイメージし続けてください。

 

 

5. 出発点に置いた腕を、まるで3Dパズルのように、「腕の形をした穴」にスコ~ンとはめ込むように移動させます

 

この時大切なことは、力を入れて無理やり腕を動かすのではなく、動きに関係のある間接や筋肉を脱力してしまうことです。

 

すると、「腕が勝手に移動する」イメージが分かりやすいと思います。

 

イメージ通りの関節の曲がりと筋肉の負荷を再現できたでしょうか。

 

途中の動きは全く無視してください。弓が真っすぐに動いたかどうかは気にする必要はありません。

 

前もってイメージしてある空間にぴったりはまり込むように、まるで腕が自らその空間に吸い込まれていくように移動するイメージです。

 

 

6. 全く同じ空間に腕が戻らなかったら、もう一度「弓先に居るという思い込み」の段階からやりなおします。

 

もっと強く「弓先に居る状態」をイメージします。そして、それをキープします。

 

 

7. 弓先を「アップ弓」でまっすぐに弾く練習はこの応用です。

 

 

 

 今回は「弓先」という1区間ができるようになったので、次回は「弓の真ん中あたり」と「弓先」の2つの区間を連結してみましょう。こちら>>