「アジャスターが固くて回りません」というお困りごともよくあるようです。
これにはいくつか原因が考えられます。よくある3つが次のようなものです。
1. アジャスターがもうすでにいっぱいまでねじ込まれていて、もうこれ以上ねじ込めない。
2. ネジの頭が小さいタイプのアジャスターが取り付けられているので、回そうとする指先に力が入れにくい。
3. アジャスターのネジの溝が松脂や埃で汚れていて、動きが悪い。
では、それぞれの場合の対策を考えてみましょう。
まず、
1. アジャスターがもうすでに一番底までねじ込まれていて、これ以上ねじ込めない。
<対策>
1. ねじ込まれたアジャスターのネジを適当なところまで戻します。
2. ペグを使って近いところまでチューニングし直し、残りの微妙なところだけアジャスターを使うようにします。
2. ネジの頭が小さいタイプのアジャスターが取り付けられているので、回そうとする指先に力が入れにくい。
<対策>
始めからテールピースと一体型になっているアジャスターのネジに、たまに、頭の小さいものがあります。普段から、次の 3. のやり方で、掃除をこまめにして、いつでも少ない力でも回せるようにメンテナンスしておきましょう。
3. アジャスターのネジの溝が松脂や埃で汚れていて、動きが悪い。
汚れでアジャスターがガッチリ固まってしまう前に、メンテナンスしましょう。
<対策>
1. ネジを左にグルグル回して、ネジをアジャスター本体から一度抜きます。アジャスターを抜いても張ってある弦は外れませんからご安心を。
2. ネジの溝を布できれいに拭きます。
3. ホームセンターで売っている、「フッ素」配合の潤滑剤を溝の部分に少量スプレーします。
このスプレーはひとつ工具箱にあるといろんな所に使え大変便利です。 たとえば、玄関ドアの鍵穴に鍵が差し込みにくくなったとき、穴の中にシュッとひと吹きするだけで、鍵がすっと入るようになりますよ。動きの悪くなった網戸なんかも、これを使えばす~っと滑るようになります。
注意
「給油」用のスプレーでは、再び松脂や埃にまみれやすくなりますから使えません。
ネジの部分がアジャスター本体から抜け切らないタイプの場合、ネジの足の溝に潤滑剤をスプレーするときに楽器にスプレーがかからないように気をつけてください。
ビギナーの場合、ペグを使ったチューニングが苦手で、いつもアジャスターだけに頼ってチューニングしてることがほとんどだと思います。
でも、アジャスターでチューニングできるのには残念ながら限度がありますね。
次回はペグのメンテナンスを取り上げようとおもいます。
チューニングのときにペグが使えるのはカッコイイだけでなく、いざというときに慌てずにすみますね。
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